ホラーやファンタジーなどのジャンルを特徴とする「富川国際ファンタスティック映画祭」が7月13日に開幕した。
ソウルの南西に位置する富川(プチョン)市での10日間にわたるイベントでは、世界35カ国251本の映画が上映される。組織委員会によると、今年で10回目を迎える映画祭を記念して、一般の映画ファンも楽しめるように、ジャンル別の映画のほか、主流派の映画も上映する。
映画祭は、韓国の若手奇才、チョン・ゲス監督の「三差路劇場(Midnight Ballad
for Ghost Theater)」で幕を開けた。チョン監督はこの映画で、非現実的な物語とミュージカルパフォーマンスをミックスさせている。この映画は最初のうちは、ジム・シャーマン監督の「ロッキー・ホラー・ショー(Rocky
Horror Picture Show)」のような感じを与えるが、変わり行く劇場文化についての物語へと展開していく。
この物語は、映画を観ようと外出した先で行方不明になった祖母を捜しながら、活気のない劇場で仕事を見つける少女を中心に展開する。
特定ジャンルの映画ファンにとって嬉しいのは、今回の映画祭では「地獄(Hell)」や「ねじ式(Screwed)」「ポルノ時代劇 忘八武士道(Porno
Period Drama: Bohachi Bushido)」などの作品があり、日本では「キング・オブ・カルト(king of
cult)」と呼ばれている石井輝男監督や、「金燕子(Golden Swallow)」や「龍虎門(The
Chinese Boxer)」などの作品で有名な中国の王羽(ジミー・ウォング)監督の作品などが上映されることである。
映画祭では、韓国と北韓で激動の人生を送り、去る4月に亡くなった韓国の主流派映画監督、申相玉(シン・サンオク)氏に敬意を表した。「千年狐(Thousand-Year-Old
Fox)」や「朝鮮王朝怪談(A Ghost Story of the Joseon Dynasty)」など、申監督のホラー映画は、韓国ホラー映画の水準を高めたといわれている。
映画祭では、イタリアやニュージーランドのホラー映画も上映される。